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2024-10-29 19:00:00

Fanatiqueだより Vol.2 

先日、10/27(日)はお休みを頂いて、かねてから気になっていた
岡山の「福武トレス」にお庭と建築の見学に行ってきました!

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以下(太字部)は公式サイトの説明より。

「福武トレス」は岡山市半田山の中腹にあって市街地を眺望できる雑木の自然風庭園です。
1985年、福武書店(現:ベネッセコーポレーション)創業者、故福武哲彦が着想以来10年をかけて完成させた
「福武書店迎賓館・庭園」の復元にあわせて、新エリアを加えて拡張。2023年、「時の庭」としてよみがえりました。

亡き父の意思をついで、福武美津子さんがこの庭を復元し、あらたに新築したFギャラリー
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まるで建物の中にいると思えない、雑木林の中に溶け込む建物。
直径38mmの極細柱を358本(!)使用し、柱を不等間隔に設置。
見事なまでに雑木の中に存在を隠し、隠れているこのFギャラリーは
全面ガラス張りで、床は不等辺三角形。
どこが扉で、どこまでガラスなのか・・間違えて頭をぶつける人もいるそうですよ。
すばらしいお庭とかっこいい建築に刺激をもらいました!


ここ数年のお庭の仕事では、新築のお家やマンションの外構の植栽など、
いわゆる「雑木の庭」はすっかり定番化しています。
イマドキのお庭で堅苦しくなく、抜け感もあってやわらかな印象。
そこを通る風さえも心地よく、都会にいても自然を感じることのできる
そんな庭・・・人気の庭なので注文されるお客様も多いです。

しかし、そんな人気の雑木の庭にももちろん弱点もあります。
山に入って観察すればわかりますが、樹林は自然の中でいくつもの
階層で成り立っています。その自然の世界をそのまま狭い庭スペースに
持ってくること自体、本来とても難しいのです。
雑木は生長がとても早く、細やかな剪定技術や、低木、下草の管理も
必要であるし、さらに10-20年もすると剪定だけでは追い付かないため、
交換する作業が発生します。実際、思った以上に手間も費用も必要です。

現にこの福武トレスも復元することになり、40年も経過した木々達は
幹も太く枝も高く伸び放題、大半の木を植え替えることになったそうです。

時間やお金もかかってしまいますが、雑木の庭に限らず、庭づくりはとても
奥が深く難しいです。
ですが、お庭はその分身近に四季を感じられたり、植物の成長や枯れる様を
見ることも私たちに癒しを与えてくれます。

小さいお庭のご相談や、ちょっとした花壇の植栽など、お庭や植物に関する
お困りごとなどあればお気軽にお問合せくださいね。